我がクラスのちゃんは、本当に変わっていると思うわ。
だってね?
まず、あのヒバリさんの攻撃をかわす(ほんと、掠りもしないのよ!)ほどの運動神経があるの。
それに頭もいいし。文武両道とはまさにこのことよね!
この前聞いた話だと、中間テストの結果は学年3位だったんだって。


凄いのはそれだけじゃないのよ。
噂によると、並盛商店街の実権を握っているのもちゃんらしいし、
なんと!
ピッキングやクラッキングもできるんだって!
並盛商店街に関しては、どうやらもともとヒバリさんの持ち物?だったらしいんだけど、
それを横取りして自分のものにしちゃったって。


ヒバリさんに所有物に手を出すなんて、度胸あるわ……
本当、ちゃんって変わっているわよねー。



「え、ってこの前の体育のテスト24点だったの!?」
「ちょ、声が大きい!」



期末テストが終わって幾日かたち、教室がまったりとした雰囲気に包まれていた。
今日この頃にそんな会話が聞こえてきた。 (決して盗み聞きなんかじゃないわよ?)


あのちゃんがテストで半分以下の点数!? (ちなみに体育のテストは50点満点)
これは会話に入らなくちゃ! あたしの好奇心が騒ぎ出しているもの!



ちゃん、頭いいのにどうしたの?」
「ああ、ほら!みんなに聞こえちゃったじゃない!」
「まぁまぁ。それより、ほんとどうかしたの?」
「………苦手なのよ、そういうテスト」
「この前のテストで3位だったのに?」
「それは5教科だったから……」



なにやらちゃんは4教科のテストが苦手なんだって。
国語、数学、理科、社会、英語の5教科は得意だけど、体育、美術、音楽、技術家庭科の4教科はダメダメって。
めずらしいわよね、そういう人って。

でも体育の成績は良いらしいのよね。
まぁ、ヒバリさんから逃げるので運動神経がいいことは証明されてるものね。

テストがちょっとくらい悪くても、実技でカバーできちゃうから、本人もあんまり勉強する気にならないみたい。



「いいのよ、テスト=評価じゃないから!」



ちゃんはそういって笑ってた。
その後ヒバリさんが来たからどこかに行っちゃったけど。













テスト=評価なんかじゃない。
(ほんと、ちゃんは変わってるわ)